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乳がんが末期症状になってしまうと・・・

乳がんが末期症状になってしまった滝沢さん(仮名)から連絡をいただき、お話を聞くことになりました。62歳の女性で、すでに闘病歴は10年近くなると言います。余命については医師から話はなく、今後の見通しも不透明な状態ということです。

「途中で1回、担当のお医者さんが変わったんですけどね、もう今のお医者さんも7年の付き合いになりますから、気兼ねなく色々聞けるというか、聞きたいことは聞けるんですけどね。もう乳がんが末期症状だというのは分かるんですが、というのも治る見込みはほぼないと言われましたので」

「でも、余命とかは分からないらしいんです。乳がんって進行が遅い上に、もう私の場合は転移が色々進んでしまってるので、最終的にどうなるか分からないと。」

「そうすると、自分に残された時間がどれだけなのか分からないんですね。これって、先が短いつもりで悔いのないように生きられるかと思ったんですけど、実際はそうでもないんですね。もう死期が近いかもしれないと思うと、投げやりになってしまって。期間が分からないというのも、生殺しの気分ですし。」

これまでのホルモン療法や化学療法をやってきて、一時は体力も落ちていたと聞きました。最近は比較的元気に出回れるものの、時期によっては外出する気もなくなったそうです。

女性としての葛藤

以前には手術も経験されたということですが、その時にはやはり迷いがあったそうです。すでに結婚しているとはいえ、やはり女性としての自信を失ってしまうのではないかと思い、ためらった末に手術を承諾したということでした。

「どうせ乳がんが治らなかったわけだから、手術なんてムダだったような気もするのよね。でも、末期になるのが遅れたなら、それも良かった気もして。結果的に見ると、どっちでも良かったのかもしれませんね。」

「乳がんの手術をしても、思ったほど見た目がひどくなるわけではなかったので、手術前は心配しすぎたのかもしれませんね。ただ、やっぱり手術後は温泉には行かなくなりましたね」

多い時には年に3回ぐらいは温泉旅行に行っていたという話だったので、やはり滝沢さんにとって手術後の傷跡は深刻な影響を与えているのだと思います。

家族が残されても大丈夫なように

「私の乳がんも末期の症状ということなので、娘にはお父さんを頼むとは言ってあるんですよ。ただ、旦那さんのこともあるので、一応お父さんにも家事ぐらいはできるようになってもらおうと思って、色々教えたんです。」

「男子厨房に入らずなんていうタイプの人でしたから、最初は難しいかと思ったんですけどね。何しろ、掃除も洗濯もできない人ですし、料理は食べる専門ですから。」

「でも、私が乳がんになってからは急に協力的になって。自分のためというよりも、私の負担を軽くしてくれようとしたんですね。多分、そういう理由じゃなきゃ家事なんて覚えようともしない人ですからね。」

「今では料理もとりあえずはできるようになりましたし、掃除や洗濯もできるようになりましたからね。ひとまず心配はないと思ってます。」

ご夫婦の絆が見えるようで、思わず涙してしまいそうになりました。話を聞いているこちらが泣くわけにはいかないのでこらえましたが、こんな方が末期の乳がんになってしまうとは、世の中の不条理さを見せつけられた気分でした。


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<乳がんについて>

女性特有の病気のイメージがあるものの、ごくまれに男性もかかる。ただし、罹患率は女性の1%以下。

症状の進行は遅いため、発見されてから末期になるまでは時間がかかるのが一般的。

手術や放射線療法でピンポイントな治療も行われるものの、乳がんは転移しやすく、全身病と表現されることもある病気であるため、化学療法(抗がん剤治療)やホルモン療法が広く用いられる。

乳がんに使用する抗がん剤の種類としてはエンドキサンやタキソール、メトトレキセート、アドリアシンなどがあり、副作用として白血球や血小板の減少、脱毛、口内炎、吐き気等がある。

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