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食道がんの末期症状と余命

食道がんの末期症状と余命の実態に迫る

すでに食道がんが末期症状に進行し、治療をしても治らない状態になってしまった高橋幸彦さん(仮名)。余命と向き合いながら生きる今の状態について聞きました。

「私の場合、食道がんが見つかるのが遅かったんですね。いきなり末期症状だったわけではないけど、それなりに進行していて。」

「放射線治療をしたりもしたんですけど、結局治らなくて。先日、主治医に余命を宣告されたわけですけど、いつもと同じ調子というか、改まっているわけでもなくて、医者の側から見るとルーティーンなんだな、と感じましたね。そこに憤ってもしょうがないんですけど。」

「手術はできるだけ避けたかったんです。食事の時も不便みたいだし、何より声を失うのは怖かったので。こんなことを言うのは恥ずかしいんですけどね、私は声には自信があったんですよ。昔付き合っていた彼女にも、声をほめられたりしてね。妻ではないんですけど。」

たしかに食道がんの手術の場合、声帯に近い場所を切り取ることになるため、今までの声を維持できない場合があります。その場合にも他の発声法を使うことで声を出せるようにはなるものの、元の声は失われてしまいます。

「今になって思えばね、食道がんが末期症状になることに比べれば、声ぐらい大した問題じゃない気もするんです。でも、やっぱり正しかったという気持ちもあって。どのみちいつかは死ぬんだから、若いころの思い出を大事にして生きていたいというか。」

「でもね、余命を妻に伝える時は申し訳ないと思いましたね。食道がんになった時から覚悟はしてたと思うんですけどね、やっぱりいざ末期となると。」

「子供も2年前に社会人になったので、そっちの心配はないんですけどね。まだまだとは言え、もう一人前ですからね。」

最後まで仕事は続けたい

高橋さんの話では、今でも会社には行っていると言います。食道がんであることは伝えてあって、すでに末期になっていることも一部の上司や幹部だけは知っているという話です。

「自分が抜けることの損失と、食道がんでいつ倒れるか分からない状態で仕事を続けて迷惑をかけるリスクを考えたらね、なんとも言えないわけですよ。かえって邪魔かもしれない。でも、役員に相談したら続けてほしいと言われて。それなら、ね。」

「もう自宅で療養したって食道がんは治らないですよ。末期症状って、そういうことでしょ?だったら、せめて実績を残したいというか、生きた爪あとをしっかり残したいんです。今さら新しく趣味を見つける年でもないし、やっぱり仕事しかありませんから。」

「妻は呆れてますけどね。食道がんになってるんだから、せめて休職させてもらえばいいって。治ってから職場復帰すればいいと以前は言ってたんですけど、すでに余命とか告げられた今となっては理解してくれてます。今離れたら、もう戻れないですからね。」


【総力特集】
末期がんから生還した人の共通点とは?

<食道がんについて>

男性に多く見られる病気で(女性の約5倍)、50代以降で増加傾向にある。

熱い飲み物や食べ物によって食道部分がダメージを受けると、その回復過程でがん細胞が生まれることがあると考えられているため、熱い飲食物が食道がんの原因の1つと考えられている。実際、伝統的に熱いお茶を飲む南米の民族には食道がんが多く見られる傾向にある。

癌の中にあっては、あまり生存率が高くはない部類に入る。

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