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結腸がんと直腸がんの手術

大腸がんの手術は結腸がんと直腸がんに分けて考えることにしましょう。それぞれに特徴があるからです。

結腸がんの手術

早期の場合でも手術が必要になる場合があります。切除する量が多くなっても、術後の機能障害はほとんど起こらないという特徴があります。原則として切除した後に腸と腸をつなぎます。結腸がんの中でも、盲腸癌や上行結腸がん、横行結腸がん、下行結腸がん、S字結腸がんなどがあり、それぞれに切開の方法が異なってきます。また、病巣の周囲のリンパ節を切除することをリンパ節郭清と言いますが、リンパ節郭清の範囲は進行度によって変わります。

直腸がんの手術

同じ大腸がんの手術でも、結腸がんと直腸がんでは方法が異なりますので、注意が必要です。腹膜より上にある場合には、結腸がんのように病巣を切除して腸と腸を吻合できますが、それよりも下になると人工肛門を使うことになる可能性があります。また、リンパ節郭清によって骨盤内の自律神経が損傷されることで、機能障害が残ることがあります。

自律神経温存術
排尿機能や性機能を残すことができる方法で、病巣を切除しながら、自律神経を残します。すべての神経を残すことができれば、術前と同様の機能を保存することができますが、症状の進行度に応じて神経を残すことができる範囲は異なります。

肛門括約筋温存術
自動吻合器によって、切除後の直腸の端と結腸を縫合し、人工肛門を使わない排便を可能とする手術方法です。肛門括約筋温存術を使うことができるのは、肛門から4cm程度離れていることが条件となりますが、歯状線と呼ばれる肛門と直腸の境界にかかっているものでも適用できる場合があります。ただし、必ずしも人工肛門を避けることがベストな選択ではなく、頻便などのために逆効果になる危険性もありますので、肛門括約筋の力や年齢、患者さんの希望も考慮しながら適用を考える必要があります。

局所切除
早期の大腸がんに適用される方法で、開腹手術を行わずに、肛門や仙骨付近の皮膚を切開することで、病変にたどりつくことができます。

人工肛門
病巣の箇所が肛門の場合や、肛門付近の場合、人工肛門にする必要が生じます。特に肛門括約筋の力が低下している高齢者の場合、術後のことを考えて、人工肛門を進められるケースが多くなっています。

大腸がんの腹腔鏡手術
腹腔鏡を用いるメリットとしては、開腹手術と比べて傷口が小さくて済み、術後の疼痛が少なく回復も早いという点にあります。主な対象は大腸がんの中でも早期のものですが、一部の進行がんにも腹腔鏡手術が行われています。ただし、腹腔鏡手術には特殊な技術が必要であり、どの病院でも取り入れている方法ではありません。導入している病院でも、専門医の技量によって、適用できる範囲も異なります。したがって、大腸がんに腹腔鏡手術を用いる場合には、その病院や専門医の実績について調べ、安全に行えるかどうかを検討する必要があります。
新しい大腸がん手術
医学は常に進歩していますので、新しい方法が開発されていきます。今後主流となるかどうかは分かりませんが、TEM(経肛門式内視鏡下マイクロサージェリー)とMITAS(低侵襲経肛門手術)という新しいものについて見ていきましょう。

TEM(経肛門式内視鏡下マイクロサージェリー)
早期の直腸がんが対象となる方法で、特殊な肛門鏡システムを使います。肛門を温存し、腫瘍は一喝して切除することができ、術後の出血や穿孔も起きづらい方法です。

MITAS(低侵襲経肛門手術)
腫瘍を直腸内まで引き下げてから切除する方法です。対象となる症例が少ないという問題があります。

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