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前立腺がんが末期症状と余命が特殊な関係に

通常、癌が末期症状になると余命を伸ばすことが重要な課題になるものの、前立腺がんの場合には少し特殊な事情があります。

実際に前立腺がんが末期症状の状態にある父親を持つ前田さん(仮名)の例も、まさにこれに当てはまります。ちなみに、今回は患者さん本人ではなく、息子さんから話をうかがいました。というのも、ご本人は認知症の傾向にあり、あまりお話ができないということだったので、このような形に致しました。

「父は前立腺がんですし、主治医に聞いた所では末期症状ということです。骨への転移も見られる状態で、ステージでいうと一番進んだステージ4にもなっています。」

「今は放射線治療で骨のダメージを少なくしているということですが、余命がどれだけなのかは分かりません。それ以前に、父が前立腺がんで亡くなるのかどうかもはっきりしないんです。」

「主治医の話では、前立腺がんは悪化していく速度が遅いので、父の場合は他の病気で亡くなる可能性もあり、必ずしも前立腺がんが最大の危機とは限りません。」

「すでに76歳なので、大往生とまではいきませんが、天命をまっとうしたとは思っていますので、家族としても穏やかに最期を看取れたらと思っています。」

前立腺がんの特徴して、高齢になってからの発症が多いことが挙げられます。しかも症状の進行スピードが遅いため、末期症状になる前に亡くなることも多いのです。

そのため、あえて積極的な治療をせずに、そのままにしておくこともあるほどです。わざわざ治療をして副作用を引き起こすよりも、日常生活に支障がないのならそっとしておいて、そのまま老衰を待つという考え方です。

見守る家族の目

今回の前田さんの場合、気持ちの整理が付いているという印象を受けました。ご本人の年齢を考えても、すでに家族も覚悟はできているというか、後悔はないという印象です。

前立腺がん以外の場合、比較的若くして亡くなる方も多いので、そうした場合には本人・家族共に気持ちの収集がつかず、必死に余命を伸ばそうとする傾向にあるので、このあたりは特殊な事情でしょう。

前田さん一家の場合、万が一の時にはいつでも駆けつけられるようにはしているらしく、覚悟と父親への思いを感じました。


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<前立腺がんについて>

男性に特有の病気で、前立腺肥大症等と症状が似ている。高齢になってから前立腺がんになることが多く、症状の進行はゆるやかなため、発見されても死因にならないことも少なくない。

検査としては、血液中のPSA値を図る方法をはじめとして、直腸診や超音波検査、生検等がある。

治療としてはホルモン療法や手術、抗がん剤治療、ホルモン療法(内分泌療法)がある。

骨への転移がしやすく、この場合には骨がもろくなって骨折することもある他、痛みを訴えることもある。放射線治療によって、骨転移の悪化には対応可能。

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